抜け毛の原因として毎日の生活習慣や食生活が代表的ですが、季節による環境の変化や外的ダメージも抜け毛の原因になります。
ここでは、季節ごとにどんな抜け毛原因があるのか、抜け毛を予防するためにどんな対策が効果的なのかを紹介します。
季節ごとの抜け毛の原因
四季がある日本では、1年の中で環境が4回も大きく変化します。
これは動物の毛の生え代わりに似た要素もありますが、ストレス社会に生きる私達には動物たち以上に抜け毛の原因が潜んでいるんですよ。
春はストレスやアレルギー
春は環境や気候の変化など色んな意味でストレスを感じやすい季節です。
- 子供の進学でバタバタする
- 就職時期で職場に新しい社員が増える
- 移動や転勤で環境が変わる
- 移動や転勤に伴って引っ越ししなければならない
これらのタイミングは春にやってくることが多く、このような環境によってストレスを感じると自律神経のバランスが崩れて血行が悪くなり抜け毛を引き起こします。
また、春はスギ花粉症の人にとってはとってもつらい時期ですよね。花粉アレルギーによるストレスや花粉によって頭皮が荒れてしまうことで抜け毛が増えてしまうんです。
夏は夏バテと冷房と紫外線
地域によっては40℃を超える事もある日本の夏は、夏バテによって食欲が無くなったり体調を崩したりしやすい季節です。
食欲がないことで食事の栄養バランスが崩れると、髪の毛にももちろん栄養が行き届かなくなります。
また、冷房の強く効いた空間は必要以上に頭皮を冷やしてしまい、血行が悪くなりますね。血行が悪くなると血液が十分な栄養を毛母細胞まで届けることができません。
そして、紫外線に当たり続けた頭皮はとても乾燥してしまいます。乾燥は頭皮を固くさせて、髪の毛が健康に育つのを邪魔します。
更に、今生えている髪の毛のキューティクルを破壊して潤いのないパサついた髪にしてしまうのです。
秋の抜け毛は生え変わりの時期あるいは夏のダメージによるもの
秋は抜け毛がグッと増える!という風に感じている人が多い季節です。
猫や犬を飼ったことのある人ならわかると思いますが、動物は冬に備えて体毛が冬仕様へと生え変わる性質があるんです。
この時期は抜け毛が増える!と感じる人が多いのはそのためなんです。
一時的にどっと抜けて新しい髪が生えてくる場合は、生え変わりの時期だと思って良いでしょう。
しかし、夏に受けたダメージが大きすぎたことで、ヘアサイクルが乱れて秋にどっと抜けてしまう事もあります。
この場合は、冬になっても髪が抜け続けてしまうので適切な対処が必要ですよ。
冬は乾燥と冷えによるダメージ
冬は乾燥が酷くなるので、スキンケアも冬は特に保湿を入念に行うという女性は多いのではないでしょうか。
冬の乾燥は、顔や身体だけでなく頭皮にも言える事なんです。頭皮が乾燥すると痒みやフケが出やすくなりますよね。
痒いからといって掻いてしまっては、頭皮を傷つけて頭皮環境を悪化させる原因に。また、冷えが厳しい季節は身体を動かすことが少なくなり、身体の血液の循環が悪くなります。
頭皮の乾燥や血行不良はいずれも、毛根に栄養が行き渡るのを阻害してしまうので抜け毛が増えてします。
特に抜け毛が多いのは秋!その主な原因
排水溝や床に落ちた大量の髪の毛を見てビックリする!という人が多いのが秋です。
実は、秋には他の季節よりも抜け毛が増える要素が多いんです。そこで、秋の抜け毛の原因について掘り下げてみましょう。
夏の紫外線
秋の抜け毛の話をしているのに夏の紫外線!?と思うかもしれませんが、この夏のダメージこそが秋の抜け毛に密接に関係しているんです。
夏にたくさんの紫外線を浴びた頭皮は、ヘアサイクルが狂ってしまいます。
成長期(4~6年)→退行期(2~3週間)→休止期(数か月)というサイクルが、紫外線ダメージによって成長期が短くなってしまいます。
そうすると、休止期に入った毛だけはたくさん抜けるのに、次の髪の毛はなかなか生えてこないなんて事になってしまいます。
頭皮に詰まった皮脂汚れ
これも夏のダメージから成る皮脂汚れが原因ですよ。夏の間にたくさんかいた汗や皮脂汚れは、間違ったシャンプー方法ではなかなか落とすことができません。
毛穴に詰まったままの汗や皮脂は、頭皮を酸化させて毛母細胞の細胞分裂の働きを低下させます。
シャンプーに含まれる成分が抜け毛の原因だと考える人の間で流行っている湯シャンというのがありますが、正しいやり方でしっかりと汗や皮脂汚れを落としきれないのはそれこそ抜け毛の原因になってしまいますよ。
女性ホルモンが乱れる
女心と秋の空…これは変わりやすい秋の気候と、コロコロ変わる女心を比喩した言葉です。しかし、この例えはあながち間違っていないんです。
というのも、秋というのは1年の中でも自律神経と共に女性ホルモンのバランスが非常に乱れやすい時期なんです。
この原因としては、
- 夏から秋にかけて日照時間が短くなるから
- 夏の疲れがどっとあふれてくるから
これらの理由が考えられます。秋は自律神経と女性ホルモンのバランスが乱れることで、抜け毛だけでなく季節性の鬱などにもかかりやすい時期なので注意しましょう。
夏バテ気味で乱れた食生活
夏の暑さで夏バテになってしまう人は多いと思います。しかし、食欲がないからといって偏った食生活を続けていると、髪に必要な栄養素が不足して秋に抜け毛が増えてしまいます。
ヘアサイクルを正常に保つためにも、夏バテは早めに治しておきたいですね。
季節ごとの抜け毛の対策
季節による一過性の抜け毛だと見過ごしてしまうと、そのまま季節が変わっても抜け続けて更なる薄毛を招く恐れがあります。
季節ごとの対策方法を知り、季節の抜け毛はその季節内にケア!薄毛のきっかけにならないようにしましょう。
春はストレス解消
春はストレスを感じやすい季節のため、自律神経のバランスが崩れやすい!活動時に働く交感神経が休息時の副交感神経よりも優勢になってしまうと、心拍数の上昇、血管の収縮、筋肉の緊張が起こるんです。
副交感神経を優位にするには、とにかくリラックスすることが効果的です。
- 睡眠時間をしっかりとる
- お風呂にゆっくり浸かる
また、自律神経のバランスを保つ食べ物を食べたりするのもGOOD!
- すっぱいもの(レモンや梅干しなど)
- 発酵食品(納豆、漬物、キムチなど)
- 食物繊維が豊富なもの(ゴボウ、カボチャ、キノコ類など)
- 身体を温める水分(お酒、生姜湯、お茶など)
更に、適度な運動は血流を良くして筋肉の緊張をほぐすことができるので、髪の毛に栄養や酸素を供給できますよ。
競争するような運動は逆にストレスになりかねませんので、ジョギングやウォーキングなどの続けやすい運動が好ましいですね。
夏は紫外線対策と夏バテ改善
顔や身体には忘れずに日焼け止めクリームを塗っているのに、頭皮や髪の紫外線ケアがおろそかになっている人は多いのでは?頭皮の紫外線対策もしっかり行いましょう。
- 帽子をかぶる
- UVケアのできる整髪料を使う
また、夏は肌の露出が増えるため、慌てて過激なダイエットを始める人が増えます。食べないダイエットは身体が栄養不足になり、熱バテの原因に!
- 必要な栄養はしっかり摂る(タンパク質、ビタミンB群、ミネラル、ビタミンC、ビタミンA)
- 足りない栄養素はサプリメントで補う
- 食べないダイエットはしない
秋は生活習慣の改善
秋に起こる抜け毛の最大の原因は、夏のダメージです。このダメージを秋まで持ち越さないためには夏バテを秋バテにしないことと、生活習慣の見直しが大事!
- 夏バテで乱れた食生活を見直し、髪に必要なたんぱく質や亜鉛を積極的に摂る
- シャンプーできちんと皮脂汚れまで流せているのか見直す
- 入浴や睡眠でリラックスし、自律神経のバランスを改善する
- 基礎代謝の上がる秋!運動することで効率よく血行促進&ストレス解消!
冬は保湿をしっかり
乾燥が頭皮のダメージなる冬は、頭皮の保湿と乾燥させないための意識が大切です。女性用育毛剤には育毛成分の他に、保湿成分が配合されている物多いことから保湿は育毛に欠かせないものだということが読み取れますね。
ですから、女性用育毛剤などを使用して、頭皮の乾燥を防ぐのがおすすめです。
また、頭皮を乾燥させないようにするには…
- 熱いお湯でシャンプーしない
- 爪を立ててシャンプーしない
- ドライヤーの熱を頭皮に長時間当てない
また、頭皮が乾燥すると皮脂が多く分泌されます。頭皮が乾燥して固くなっているのに、毛穴は皮脂が詰まっていては髪の毛は育ちません。
しっかり保湿して乾燥を防ぎ、毛穴の汚れはシャンプーでちゃんと落とすようにしましょう。
まとめ
季節によって抜け毛の原因が隠れていることが分かりました。しかし、これを「季節が終われば抜け毛も治るだろう」と考えるのは危険です。
季節性の抜け毛がヘアサイクルを乱して、季節に関係なく抜け毛の症状を悪化させてしまう事もあるのです。
抜け毛に気が付いたらその季節に合った対策を行い、次の季節に持ち越さないようにすることが大切ですね。